銀行員の融資の勉強はどうする?元銀行員の回答がこちら!

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satomiya

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こんにちは!Banker’s Real 管理人のsatomiyaです。
私は元々銀行員していました。

銀行員だった頃は良く後輩からいろんなことを聞かれていました。

「どうして融資の案件取れたんですか?」
「どうしてお客さんのニーズ分かったんですか?」
「どうしてこの案件が決裁されるって分かったんですか?」

などなど

後輩にとっては理由がわからなかったみたいですが、融資をしばらくしてればなんとなく分かってきます。
わからない人もいますが。笑
どういったことを考えながら仕事をしていたのか、そして勉強は何をしたらいいのかについてお伝えします。

融資を始めたばかりに若手銀行員の方の参考にして頂けると幸いです。

 

 

融資をどうやって勉強するか

銀行の場合融資ができれば一人前的な風潮がありますよね。
しかも、融資の場合実際の実地で経験してみないと分からないことが山ほどあるので、結局は実地で経験するしかないと思いますが、それ言っちゃうと記事が終わるので、知識として必要なもの、実地の心構え的なものをご紹介していきますね。

ひとまず、私の融資の経験についてお話ししたあとの「どういった知識や心構えが必要か」についてお伝えします。

今回の対象は中小企業です。
大企業や上場企業が相手の場合そもそものアプローチの仕方が違いますし、セールスの仕方も違うので。

 

私が法人融資となった日

私が法人融資の担当となったのは実はかなり早いです。
そもそもリテール、個人営業をせずに、預金などのOJTが終わったあとすぐに法人融資の担当になりました。

これは私が優秀だったとからいう話ではなく、単純に人が足りてなかったからです。
私は法人融資の担当となった時、課長に呼びだされ、名刺をどさっと100枚ほど渡されました。

 

「これ全部回ってこい。そして顔を覚えてもらってこい!」

「え?は、ハイ!」

 

私にはハイ以外にの選択はありませんでした。
渡されたのは、今から私が担当になる会社のキーマンとなる人の名刺100枚でした。

そこから2週間くらいかけて毎日担当先を回りました。
アポをとったところもありますが、ほとんどアポ無しです。

そして、2週間して回ったあと課長にまた呼ばれ、もう一回回ってこい。
次に回るときは、次の4つのことを聞いてこい、してこいと言われました。

 

①御社はこういったことをされていると聞いてるんですが、より具体的に言うとどういったことでしょうか。
②最近の商売の調子はどうですか。
③設備を導入する予定はないですか。
④試算表をもらえませんか。

後から課長が教えてくれたんですが、「なぜこの4つを聞く必要があったのか」についてお伝えしますね。

①御社はこういったことをされていると聞いてるんですが、より具体的 に言うとどういったことでしょうか。

これは結局会社の商流を確認する質問です。
実際大企業や上場企業相手だと商流なんて確認する必要ないですが、中小企業相手であればこれは必須です。

融資はお金を貸すということです。
また、商売とは、人とモノとカネの流れのことです。
つまり、融資とは、人とモノが動くときにお金が発生するのでそのお手伝いをするということです。

そのため、商流をきっちり把握して人とモノの流れを把握して、なぜこのお金が発生するのか、どれくらい必要になるのかを知っていた方がお客さんの役に立てますし、セールスするときもお客さんの心に響くセールスをすることができます。

銀行員の中には商流を把握しないでセールスをうまくする人をみたことありますが、個人的には「商流を知った上でセールスした方が楽しい」と思っています。

また、商流を知るって結構楽しいですしね。
こんな風にして商売にしてるんだってちょっと面白かったりしますし、面白がってるとお客様も喜んでくれますしね。

 

②最近の商売の調子はどうですか?

これは結局運転資金のニーズはないか、困りごとはないかを聞きだすということです。

運転資金のニーズがあればセールスできまうし、商売のことで悩んでいることがわかればそれを助けるための専門家を紹介したり、解決できるスキームを提供できたりします。

実際に困りごとを解決できれば、恩を何かで返したいと思うはずです。
そうすれば、資金ニーズの対応はもちろんですが、個人的な資産運用や取引先を紹介してもらえたり、従業員のローンなど細々したことも紹介してもらえます。

 

③設備を導入する予定はありませんか。

これは単純に設備資金をセールスしたいからです。

なんだかんだ言って、優良企業でも必要なのは設備資金です。
もちろん余裕があれば全額現金で購入ですが、事前に恩をきちんと売っておけば、現金ではなく借入で対応してくれる場合もあります。

設備導入は大きな金額が動くので常に聞いて考えておかないといけません。
最悪なのは、設備導入することを知らないかつ他行がその資金を出した状態です。

これバレたら相当詰められます。笑

④試算表もらえませんか

これは資金セールスしようにも業況が悪ければ貸せない可能性があるからですが、もっと意味があると言われていました。

銀行員で色々回っているとわかりますが、資金セールスできるところって業況が堅調推移している先ですよね。
業況が堅調ということは、追加資金が必要でない場合が多いので、そもそも資金余剰になっている場合が多いです。

そのとき課長に言われたのは、行くたんびに試算表をもらっていたらお客様もなんとなくお金を借りるつもりになると言われていました。

そんなバカな!

と思ってたんですが、優良企業でも行くたんびに「試算表ください」って言ってもらって話をしていると本当になんだかんだで資金借りてもらえたりするんですよね。

これは未だに不思議に思っているんですが、試算表ってお金を借りると決まってから提出する取引先も多いので、試算表を出す  = お金を借りる  が刷り込まれているんじゃないかと個人的には思ってました。

 

結局は私はこの最初に仕えた課長の教えを銀行員時代は基本的にずっと守ってました。
これが実際にうまくいった極意なのかもしれないですね。

次章では、どういった形で融資を勉強すべきかについてまとますね。

 

結局どういった形で融資は勉強したらいいのか。

結局融資を勉強するのには、知識と経験が必要です。
知識は様々な知識が必要ですが、最低限財務の知識は必要です。

他の部分については経験しながらつけていけばいいですが、財務の知識がないと、試算表をみても、運転資金が必要なのか、資金繰りはどうなんだろうというところが掴めません。

サイトでは何度も紹介しているんですが、財務の知識を得るには↓がオススメです。

 

 

これを何度かやっていけば、財務知識的には問題ないレベルまではいけます。
もちろん銀行員って基本は浅く広い知識が求められるのでこれ以外にも勉強した方がいいことは山ほどありますが、とりあえず何もなければこの本をやることをオススメします。

あと経験ですが、これも明確に意思を持って日々仕事をすると変わります。
具体的には経験したことをアウトプットする意識を持って常に仕事するといことです。

アウトプットは人に伝えるでもいいですし、何かノートにまとめるでもいいです。
いずれにしても、一度経験したことで次に何かあったときにベストな選択ができるようにきちんと自分の中で理解しておく必要があります。

個人的には、何かノートにまとめるorエバーノートにまとめるなどして日々見直すのが一番の近道だと思います。

そうしておくと1年もすれば色んな経験が入るので仕事も楽になりますよ。

 

参考:銀行員は副業可能?できる副業とできない副業は何か?

 

 

まとめ

今回は融資の勉強の仕方についてお伝えしました。
結局大事なのは、財務知識をもっておくことと意識をもって経験していくことです。

融資は特に資格もいりませんが、銀行の根幹となる仕事でもある大事な仕事です。
大変ですが、知れば楽しい仕事になると思いますよ。健闘祈ります。

あと余談ですが、最近フィンテックなどで銀行の将来性もやや赤信号が出ています。
「いつのまにか融資の仕事はAIに奪われてしまった。。。。」なんてことになりかねません。

「オレこのまま銀行にいて大丈夫かな?」
「私銀行員の仕事しかしてないけど、他の企業で働ける?」

など悩んでいて、少しでも銀行員でない将来の可能性があるのなら、ひとまず他の企業のことを知っておいた方がいいです。
おそらくフィンテックによる銀行の構造変換は私たちが考えている以上に早いはずです。

変わってしまった後で、「こんなはずじゃなかった!」ということがが一番怖いことなので、ひとまず見ておく、知っておくということが大事です。

そのためには、転職活動した方がいいんですが、銀行員の転職活動にはコツポイントがあります。
そのあたりを記事にまとめていますので、「銀行員の転職で後悔したくない」「他の会社のことを少ししっておきたい」といった方はこちらもご覧になってください。

>>銀行員の転職は早いに越したことはないという話。

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