今回は27歳の男性で地方銀行から東京都の公益財団法人へ転職されたコージさんにインタビューをしてきましたので、その模様をお送りします。
もしあなたが転職を考えているのなら、“銀行員が転職で成功するためのポイント”をまとめましたので、こちらもご覧ください。
https://satomiyalife.com/bank-jobchange
早速ですが、自己紹介と今回の転職のお話をお聞きしてもいいですか?
目次
私の銀行での仕事内容
私は当時27歳でで銀行の支店で預かり金融資産(投資信託、保険等)業務に従事していました。
仕事内容としては、個人(支店で事前にリストアップした
①富裕層のお客様
②投信や保険の購入経験があり、かつご預金があるお客様、取引のある法人の社長や役員または従業員)
を対象に投信や一時払終身保険といった、またまった金額を運用する商品を販売しておりました。
電話や訪問し、商品について案内させていただきたい旨伝え、応諾を頂けたら次回アポイントを取り、商品概要や内容について複数回説明を行い販売していました。
銀行でのノルマについて教えてください。
私の銀行のノルマは半期で
①投資信託の販売額:1.2億(他商品への乗換含む)
②一時払終身保険販売額(但し円建の保険だと半値でカウント):4千万円
③平準払保険(医療保険や個人年金保険):5件
④積立投信(月/5千円以上):6件
⑤クレジットカード:3件 です。
全項目を達成しても半期でリセットされ、その繰り返しで、またそれ以上に目標が増えていくので、やるせない気持ちになります。
営業マンである以上、退職するまで走り続けないといけないのだと感じました。
また何か達成しそれが会社の実績として残り続けることはないのだと思いました。
銀行を退職しようと思った理由なんですか?
私が銀行を退職しようと思った理由は、常にノルマや周囲からのプレッシャーにより、休日も常に仕事のことを考えていることに疲れました。
嫌な上司(クラッシャー上司の定義に完全に一致する人物)の下で、常時行っている業務や実績について見張られており気が滅入ってしまいました。相場の影響で顧客が大きく損をしている姿を見て、自分が行っている業務が本当に役に立っているのか考えることが増えました。
プレッシャーについては毎日獲得実績や達成率について報告義務があり、達成率が悪いと朝からいつまでに、どこで、いくら取ってくるんだと怒られることが続き、それに疲れ辞めたいと常に感じていました。
嫌な上司については、怒られる度に自分の存在価値がないと思うことが増え、辞めたいと感じました。顧客が損をすることについては、相場の動きは自分の力ではどうにもできず、大損をしてしまったお客様の下にアフターフォローするときは心苦しかったです。
それでも、ノルマ達成のためにどのような状況でも販売実績は上げないといけなかったので、自分の中で大きな葛藤があり辞めたいと思いました。
実績について達成していない場合、朝一に支店長が渉外(外回り)の役席に数字はどうするんだと30分程度詰めます。その後役席から部下に、誰がいつまでにいくら取ってくるんだと話合いを行い支店長に報告します。
報告通りに数字が上がらないと、夕方渉外係全員が支店長に本当にやる気があるのかと怒られます。特に月末や期末はヒートアップし、達成できていないと、支店長に辞めちまえや給料返せと言われることもありました。
また仮に達成していても、来月以降の支店ノルマを早期に達成しようということになり、休める間はありませんでした。嫌な上司に対しては、言葉遣いや聞く態度、報告の仕方にも気を付けていました。
怒られているときに「すいません。」と言うと、「謝るくらいなら初めからしっかりやれ。」や悪い報告については「自分で支店長に言って。」と言われ、良い報告については「俺から支店長に説明しておくよ。」といことがいつもでした。
また投資信託を3千万円販売し、一週間後にチャイナショックで暴落してしまったお客様からは「銀行員なんか信じなければよかった。もう二度と来ないでくれ。」と言われました。
こんなことがある度に、自分は使えないな、他の人は頑張っているんだろうな、いつも疲れた顔して家族に申し訳ないな、どうすれば地頭が良くなり誰からも気に入られるようになるんだろうと考え、悲しい気持ちや不甲斐ない気持ちであることの方が多かったです。
労働条件については、給与水準は高く満足していましたが、それ以上に仕事のプレッシャーから休日も仕事のことを考え疲れが取れず、暗い顔をしてたことが異常だと思い辞める決心をしました。
そんな私ですが、預かり金融資産の販売額は、大きな実績をあげ何度も表彰されたことがありました。支店長や上司からもそれなりのお褒めの言葉は頂いており、実績を上げうれしいことも多々ありました。
しかし、周囲からの期待が高くなったことや、他の方のノルマも上乗せされることが増えました。思うような実績が上げられない方は、自分よりももっと過酷で大変な方はたくさんいると思います。
転職活動の内容について教えてください。
私は転職活動を在職時にしました。家族を路頭に迷わせる訳にはいきませんから。
転職活動は、転職サイトのリクルートエージェント、マイナビ、DODAの3社を利用し、2社ほど受けました。
ノルマが嫌だったので民間企業ではなく、大学職員、公益財団法人の2社を受けました。
公益財団法人で東京都の外郭団体に転職しました。公益財団法人については情報が少なかったですが、2chで公益財団法人はホワイトでまったりしているといったことが多く書かれていたことや、リクナビの紹介で載っていた従業員の雰囲気が良く、業務内容も興味が出たので応募しました。
また銀行のように転居を伴う転勤がないことも良いと思いました。東京都の外郭団体であり、これからオリンピックなどでさらに東京中心の経済発展が見込まれることや、地方に比べ企業が潰れるリスクは少ないだろうと思い受けました。
転職活動は在職中に行っていたので、現職に支障が出ないようにすることや、試験、面接対策等、疲れて帰ってから行っていたので大変でした。また早く銀行を辞めたいという気持ちが強かったので、もし落ちたらどうしようという不安でいっぱいでした。
銀行から転職して後悔はありますか?
実際に転職してからは、今までの環境とは真逆であり、本当に良かったですし、後悔は本当にないです。
ノルマが課されることがないとここまで心にゆとりができ、家族やプライベートのことを考えられるんだと思いました。また銀行の縛り(厳重な書類管理、本部や上司、顧客からのプレッシャー、ノルマ等)はあまりにもきついものだったんだと気づかされました。
銀行員からの転職で悩んでいる方にアドバイスはありますか?
職業は一つではないので、銀行を一生続けるつもりがない方は一日でも早く転職活動をして辞めることを勧めます。実際に自分は大丈夫だと思っていても、他者から見ると大丈夫でないことは多々あると思います。
たしかに銀行員は社会的地位が高く平均給与も周囲に比べれば高いです。ただ大変な分、給与が高いだけです。精神的に病んだら元も子もないですし、ある程度の年齢になると転職活動すら厳しい状況になります。
私は仕事も好きですし、家族も大切にしプライベートも大切にしたい気持ちがあるのですが、銀行では家族まであまり気が回りませんでした。
忙しくない支店の配属中の方や、何事もうまくできる器用な方は問題ないと思いますが、そうでない方は、ちょっとした勇気、努力で世界は変わります。
先日銀行時代の同期と会いましたが、全員から羨ましい、仕事がつらいという話をされました。また私自身周囲からは、実績を上げており銀行員が合っていたのでもったいないと言われましたが、結果良かったと心から思います。
銀行員が転職で後悔しないために
コージさんも仰ってますが、銀行にはノルマも含めいろんな方向からのプレッシャーや厳格な書類管理などなど独特の雰囲気があります。
ノルマもそうですが、その独特の雰囲気が合わない、辛いと思ったら早く転職した方がいいです。
そして、銀行員が転職で活動で成功するためには、事前に知っておくべきことやいくつかのポイント,コツがあります。
ポイントやコツについては、次章にまとめましたので、銀行から転職して後悔したくない方はこちらもご覧ください。
銀行員が転職で成功するポイントは?
私は一度銀行員としての転職活動を経験しています。
その経験から言えることは、銀行員は転職のタイミングを間違えてはいけないということです。
基本的に銀行員は即戦力となれるようなスキルが蓄積されていません。
なので転職環境が悪く、即戦力が求められるような時期の転職は本当に大変です。
ですが、銀行員は転職市場では基本的なビジネススキルは高いと評価されているので、転職環境がいい時期、ポテンシャル採用が多い時期の転職では比較的簡単に転職できてしまいます。
だから、転職する時期さえ間違えなければ、銀行員の転職は成功しやすいです。
今までのことを踏まえると、もしあなたが転職しようと考えいるのなら2つのポイントを覚えておいて欲しいです。
それは、
・転職時期を見極めること。
・在職時に転職を終わらせるということです。
この2点です。
実際この2点さえ抑えられていれば、銀行員の転職は比較的簡単です。
では、どうやったらその転職のしやすい時期を見極めることができるんでしょうか?
どうやって転職の時期を見極める?
銀行員の転職時期を見極める方法はすごく簡単です。
それは、転職エージェントを複数登録することです。
というのも、各エージェントが抱えている“非公開求人の質”で転職のタイミングはすぐに分かるからです。
転職エージェントサービスを知らない方のためにご説明しておくと、転職エージェントサービスとは、エージェントが企業との間に立って、転職活動をサポートしてくれるというものです。
もちろん“費用は無料”です。
そして、転職エージェントがいいのはサポートはもちろんですが、何より“非公開求人”を数多く抱えていることです。
非公開求人とは?
例えば緊急の募集や少人数の募集、企業が“戦略的に非公開”で募集しているもので、公開してしまうと応募が殺到してしまう求人のことです。
※非公開求人はエージェントからしかもらえません。
実は、この非公開求人の中に優良大手の求人が集中しています。
そして、各エージェントで取り扱っている非公開求人は違うので、複数のエージェントに登録した方が優良大手の求人に転職できる可能性が広がります。
また、
複数のエージェントから求人をもらっていると肌感覚で今転職環境が盛り上がっているのかがすぐに分かるようになります。
実際に、私はリクルート、DODA、パソナキャリアと登録していましたが、
時期がいい時は、毎週のように優良大手の求人もしくは、地元有名企業のクローズドな求人が送られてました。
ですが、
時期が悪い時には、あんまり求人が来なくて、催促するレベルでしたし、送られてきても地方の小さな会社だったり、名前を全く聞いたことのないような会社という感じでした。
だから、実際エージェントからの非公開求人の中身を見れば誰でも今の転職時期いいかどうかがすぐにわかります。
実際あなたが転職活動するのなら、3社程登録するのがベストですが、ひとまず私が銀行員の転職におすすめのエージェントを1社ご紹介しておきます。
私が銀行員にオススメの転職エージェントは、リクルートエージェントです。
なぜなら、求人数が圧倒的に多いからと担当者の”質”が高いからです。
実際に求人をもらうと分かりますが、大手はもちろんですが、地元でも有名な企業のクローズドな求人がもらえたりするので、そのパイプの太さにちょっとびっくりします。
そして、
エージェントを使った転職活動で一番重要なのは、担当者の能力と担当者との相性です。
リクルートエージェントは、比較的能力の高い方が多いので、そういった外れを引く確率が低いです。
だから、一番安心して相談しやすいです。
今や転職はエージェントを利用するのが当たり前の時代です。
そしてその時に重要なのは、「いかに担当者を信頼できるか」です。
そういった意味ではリクルートエージェントは信頼できる担当者に当たる確率が非常に高いので、転職活動が成功する確率がグッと上がります。
そして実際にリクルートの担当者にあって転職相談するとかなり親身になって、アドバイスをしてくれます。
当たり前ですが、担当者も転職者を転職させることが仕事なので、自分以上に本気で転職活動してくれます。
正直、このパワーは使わないともったいないです。
自分一人で転職活動をすると、やっぱり心が折れます。
しかも、担当者と一度話すと絶対いい会社に転職してやろうという気持ちになります。
それは、担当者が応援してくれると言うのはもちろんですが、世の中には色んな仕事があって、意外といい会社ってたくさんあるんだなってことに気づけるからです。
いずれにしても、転職を少しでも考えているのなら、転職エージェントに一度相談するのをオススメします。
▼もし時間があるのなら、他のエージェントへの登録もオススメです。
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